紫外線による症状

紫外線が目に見える形で身体に現れる、最も多い形は日焼けです。日焼けのあとが消えても、紫外線のダメージは確実に残ります。紫外線の影響には、肌が赤くなる、ほてるなどの「急性」の症状と、しみやしわができる、表皮が厚くなる、さらには皮膚がんになるなど、今まで浴びた紫外線のダメージが蓄積して起こる「慢性」の症状があります。紫外線は「急性」の症状と、「慢性」の症状とに分けられますが、「急性」の症状ものちのちに身体に影響を及ぼすことがあります。「急性」の症状は何日かすると元通りになるが、紫外線ダメージは残り、10年後、20年後の肌に影響を及ぼします。
直射日光を遮れば、同時に紫外線もカットできている訳ではありません。オゾン層や雲などを通過して地表に到達した紫外線は一部地面に反射します。反射した紫外線でもダメージを受けるので注意が必要です。また、太陽光線は空気中の分子や粒子とぶつかって、さまざまな方向へ散乱するため、屋外では、日陰でも目や肌で感じる以上に紫外線を浴びることになります。日焼け止めや服装を工夫して、多方向から降り注ぐ紫外線をブロックしましょう。反射や空気中で散乱した紫外線も含め、紫外線量の多い場所を順に挙げると、新雪がずば抜けて高く、地表に降り注いだ約90%が反射します。次に海・プールなどの水面と砂浜が10%〜25%程度で、アスファルトやコンクリートで約10%です。草地や芝生は10%以下となっています。

紫外線は皮膚がんや老化の原因

いつまでも健康な身体で入るために、子供の頃からの紫外線対策は大変重要になります。紫外線によるダメージが蓄積すると皮膚がんを発症する事があります。本来、メラニンという色素は皮膚を紫外線の害から身を守るために作り出されるのですが、長期に渡り紫外線に当たり続けると、メラニンが基底細胞の核を守りきれず、DNAが傷つけられることがあります。その結果、「日光角化症」(皮膚がんの前段階)や皮膚がんなどの病変がおこるのです。他にも、紫外線は身体の老化を促進する活性酸素を発生させる原因にも挙げられています。
皆さんも経験があると思いますが、日差しの強い日にレジャーなど外出をすると疲れを感じます。これは皮膚の免疫機能が低下してしまい、一時的に抵抗力が弱まることでそう感じるのです。一時的に抵抗力が弱まるために、単純ヘルペスなどのウィルスに感染しやすくなりますが、あくまで一時的なものですからあまり神経質にならずにレジャーやスポーツを楽しんでください。もちろん紫外線対策は忘れてはいけません。
子供の将来のことを考えると、海水浴やスポーツなどをする時でも長時間紫外線を浴びるような状態は避けるべきです。あまりにも紫外線に対して無防備だと10年後、20年後にがんを発症する事も考えられるからです。そのため子供の頃から紫外線対策を習慣化させることで、無理なく子供が紫外線を浴びない習慣を作り出すことが大切になります。


紫外線は肌の老化を促進します

紫外線を浴びると「しみ」、「しわ」、「たるみ」などの原因となり、結果的に肌の老化を促進します。日焼けを何度も繰り返す事でメラノサイトと呼ばれる色素細胞の一部に以上が生じ、紫外線に当たらなくてもメラニンを作り続けるようになってしまうのです。これが「しみ」です。しみの原因には、紫外線のほかに、生まれつきのもの、女性特有のホルモンバランスなどがあります。「しわ」は表皮の下に、肌のハリや弾力を保つためのコラーゲンやエラスチンといった弾力繊維の働きが弱まることが原因です。そのコラーゲンやエラスチンがダメージを受け、弾力繊維が切断されたり、量が減って働きが弱まる原因が加齢と紫外線なのです。そこに表情じわなどの大きな力が加わると、深いしわになってしまうのです。
加齢は仕方ないとしても、浴びる紫外線料を減らすことにより「しみ」、「しわ」、「たるみ」などの肌の老化を減らせるのであれば紫外線対策をする価値はあると思います。
紫外線は肌だけでなく、目の病気を引き起こすことがあります。水晶体が濁る「白内障」や雪目とよばれる「光誘発角膜炎」も、紫外線を浴びることで起こる症状です。UVカットサングラスを利用するなど、目の紫外線対策も怠らないようにしましょう。


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