花粉症とは?

毎年、春先になると花粉症に悩まされる人も多いと思います。日本ではもっとも一般的なのが春のスギ花粉症ですが、その他にも春先、夏場、秋口と季節を違えて花を咲かし、花粉を飛散させる植物はたくさんあります。花粉症の主な症状は、鼻水、鼻づまり、くしゃみ、目のかゆみ、頭が重いなどが一般的です。どれも命に関わる症状ではありませんが、一日中鼻をかみ続けたり、ボーッとして仕事に集中できないなど、日常生活や仕事にも影響を及ぼすため、花粉症の方にとっては深刻な悩みです。
日本でスギ花粉症が増えたのは、昭和50年代頃からです。その背景には戦後の植林政策により、全国の山林に成長の早いスギが植えられたことが原因と言われています。植えられたスギが25〜30年たった昭和50年代頃から、大量の花粉を飛ばすようになったのです。また、全国で都市化が進む事で地面や道路が舗装されたため、花粉が落ちても風により再び花粉が舞い上がってしまいます。加えて大気汚染、機密性の高い住居など、生活環境の変化も影響していると考えられています。

花粉症の原因となる植物

・スギ: 本州・四国・九州に生育しています。2月から4月にかけて花粉が飛散します。花粉症の原因の80%以上をスギ花粉が占めています。
・ヒノキ: 関西に多く、3月から4月にかけて花粉が飛散します。スギ花粉症患者の80%がヒノキにも反応します。
・イネ科植物: ナガハグサ・ヘラオオバコ・カモガヤ・オオアワガエリ・ホソムギなど。5月から8月にかけて花粉が飛散します。
・ブタクサ: 川原に多いブタクサ・大ブタクサなど。8月から10月に花粉が飛散します。
・9月に花を咲かせる植物: アシ・ヨモギ・カナムグラなど。9月から11月に花粉が飛散します。
 
真冬の花粉症というのはあまり聞かないですが、2月から11月くらいまでは何らかの花粉が飛散しています。冬でも油断は禁物です。

気になる症状

花粉症患者は今や、国民の10人に1人、大都市では5人に1人の割合でいると言われています。都市圏では花粉が舞いやすい環境になっているので、昨年までなんともなかった人が、いきなり発症する例もあります。正しい知識を身につけて、花粉症を上手に付き合いましょう。下記に示すように花粉症の主な症状は目と鼻に現れます。
・鼻の症状/立て続けに出るくしゃみ、サラサラした水のような鼻水、鼻づまりなど。
・目の症状/強いかゆみ、充血、涙が出る、ゴロゴロする、まぶたが腫れるなど。
 
通常このような症状が毎年決まった時期にあらわれ、数ヶ月続きます。最近では複数の花粉に反応する人や、花粉症とアレルギー性鼻炎の両方に悩む人も増えていて、ほぼ一年中くしゃみ・鼻みず・鼻づまりなどの症状に悩まされるという人も多くなっています。

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