インプラントとは?

インプラントとは英語で「implant=埋め込む』を意味しています。最近ではインプラントと言うと、歯の治療の一種と認識されていますが歯科で用いる場合、正しくは「デンタルインプラント」という言い方になります。
歯は大きく分けて、歯茎から露出している歯冠と骨の中に埋まっている歯根の部分に分けられます。虫歯により歯冠がなくなっても歯根がきちんとあれば、差し歯を入れるなどして、もう一度歯は歯として機能させることが出来ます。でも歯根の部分がだめになると歯はもう歯としての機能を果たすことが出来ません。そう考えると、実は目に見える歯冠より歯根の方が大切だと言えます。
インプラント治療は人口材料で一番大事な歯根の部分を作り直す治療と考えられたら分かり易いと思います。インプラント(人工歯根)の上には上部構造(歯冠部)が作成されます。そして、その2つをつなぐアバットメントと言われる連結装置があり、それらが一体となりインプラントとしての機能を果たしていくのです。

インプラントの歴史

実はインプラントに関しては歴史が古く紀元前より記述があるくらいです。現在のインプラントの基礎がスタートしたのは、約100年ほど前ですが、どうしても歯根に相当する人工材料の良い物が見つからず近年に至るまで治療として確立されませんでした。しかし1952年にスウェーデンのブローネマルク医師により、純チタンが骨の組織と結合する事実が報告されて以来、盛んにチタン製インプラントが臨床応用され現在のインプラントの基礎が築かれていくことになります。チタンを使用した骨結合型のインプラントが発明されたことによってインプラントは飛躍的に発展し、現在では歯の治療だけでなく、関節、顎顔面など体の他の応用にも研究が進められています。
日本では20年前まではセラミックを主体にインプラントが行われていましたが、チタン製インプラントの優れた成果が確認され始めると日本でもチタンを主体としたインプラントが盛んに応用されるようになり現在に至っています。
サイト上部右のステッカーはブローネマルクシステムのインプラント治療が受けられる歯科医の目印です。このマークは信頼できるインプラント手術が受けられる歯医者さんの印です。


インプラントのメリット・デメリット

インプラントのメリットはブリッジのように両隣の歯を削らず、天然歯に限りなく近く歯を取り戻すことが出来る点にあります。義歯などに比べると、しっかりした噛み合わせを作ることでき、噛み合わせの安定の向上を図ることができます。それにより今まで噛めなかった物が噛めるようになることが、最大のメリットと言えます。
インプラントのデメリットは、手術が必要な事と、保険適応にならず費用が高額になることです。目安として、1本あたりの治療費用は30万〜60万位となります。さらには手入れが悪くメンテナンスをしない、ヘビースモーカーである、糖尿病がコントロールされていない、などが原因でインプラントも歯周病(インプラント周囲炎)にかかる可能性があります。
◆義歯
長所:修理が容易。
短所:取り外し、噛む力が弱い(天然歯の約20%)、義歯が緩みやすい、骨が吸収されやすい。
◆ブリッジ
長所:固定式である、短期間で治療終了。
短所:健康な歯を削る、削る歯の神経を抜くことがある、歯の寿命を短くする可能性がある。
◆インプラント
長所:噛む力は強い、歯を削る必要がない、噛み合わせの崩壊を抑制できる。
短所:保険がきかない、手術が必要である、治療費用が高額になる。

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